発達障害の僕が「受かる人」に変わった すごい勉強法

序文

そんなものはない。逆に教えてくれ。借金玉『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』を改変した釣りタイトルです。借金玉本を発端に普及したlifehackではなく、供給が不足しているstudyhackの必要性を訴えます。

目次

経緯

無自覚な発達障害者(というか僕)1は自分を定型発達者と勘違いし、自分に本来相応しくないメリトクラシーの基準を当てはめます2。そしてメリトクラシーで勝つために、学校の教育通り普通の人向けの勉強法で勉強します。それでも中学校まで、IQに頼ったパターン認知で表面的に問題を解けます3。オーバーアチーバーで高い業績を示し、過大評価されます。しかし高校でIQが+1σ以下の発達障害者は、意味理解が追いつかずに落ちこぼれます4。失敗体験を繰り返すうちに、学習性無力感で勉強をやめます5。そして勉強しないまま、大学受験の期限6を迎えて落ちます。

原因

「努力」とは「頑張り」のうちメリトクラシーの基準に沿った向きのベクトル成分のことです。「努力できる才能がある」とは、生き方が基準に高い割合で沿っているので頑張りが高い割合で努力に変換される状態です。7普通の人は基準に沿って生きているので、頑張りの大部分が努力になります。

基準からズレた発達障害者の頑張りは、ほとんど努力になりません。業績が上がらない発達障害者の頑張りを、社会は過小評価して普通の人と同じだけ努力しろと迫ります。普通の人と同じだけ努力するために、発達障害者は普通の人より格段に頑張らないといけません。焦って頑張る量を増やしても、合わない勉強法で成績が上がりません。そのうち頑張りが空回りして、心が壊れます。

対策

発達障害者が自分に本来相応しくないメリトクラシーの基準で勝つためには、自分の頑張りを効率的に努力に変換できる自分に相応しい努力術が必要です。

「メリット=IQ+努力」のうちIQがハードウェア・努力がソフトウェアです。現代の技術ではハードウェア自体を改造できません。特殊なハードウェアが性能を発揮できるように、hack8してソフトウェアを最適化しましょう。

発達障害者は性能がピーキーで用途が明確なキャラクターです。ゆえに苦手な土俵を捨てて、徹底して得意な土俵で戦いましょう。

選定

「努力の目利き」は必要。では、どれをどうやって身に付ける?9おそらく頑張って積み重ねた成功体験から、努力術を体系化するしかありません。しかし最初の一歩には、努力術の選定が必要です。誰でもできる努力術を探す方法はインターネットと図書館です。

普通の人は努力術のロールモデルを、親・学校・塾で文化資本として手に入れます。しかし発達障害者は『みんなちがって、みんなダメ』なので、既存の努力術を丸ごと採用しても役立ちません。10いろいろな努力術を探して[^10]、自分に合う部分だけを組み合わせます。やっていきましょう。


  1. 僕は未診断でADHD治療薬を使えなかったせいで、受験競争で健常者より圧倒的に不利だった。『TAKE YOUR PILL』によると、米国では健常者でさえスマートドラッグとしてADHD治療薬を使用してチートしているのに。

  2. 『みんなちがって、みんなダメ』の動画書籍を参照。

  3. kaienの記事この連載を参照。知覚統合が低い聴覚順次型学習者はパターン認知頼りなので暗記(受験)数学止まりだけど、知覚統合が高い視覚空間型学習者は本来の思考(大学)数学まで進める。

  4. 発達障害者は半分AIみたいで、機械学習する。WAISにおける知覚統合が低い発達障害者強化学習は、高校数学で限界を迎える。全知能IQが高い発達障害者DEEP LEARNING(例:わんこら式)で大学受験まで押し切れる。

  5. 僕は未診断の発達障害で生来のストレス脆弱性から、プレッシャーに圧し潰され鬱で勉強できなくなった。その時に精神科を受診していれば、精神薬を処方されて勉強できたかもしれない。「真面目系クズ」なので勉強を怠けても、WAISにおける高い言語理解によって、現代文だけ良い成績を維持できた。

  6. センター試験(と後の共通テスト)に発達障害者への特別措置があり、他の受験生がいない別室と試験時間1.3倍を与えられる。僕は発達障害に無自覚だったので、特別措置を受けられず不利な試験を強いられた。

  7. 「発達が基準に沿ってIQが+1σ~+2σで頑張るだけ努力になる」・「IQが±1σ以内だけど効果的な努力術を使う」の二種類ある。

  8. 高IQでASWDの「浮きこぼれ」であるhackerが、努力術を追求しlifehackを体系化した。

  9. 白熊先生の記事のタイトルをパクった。

  10. 借金玉本の個人的なlifehackも、参考にするものの鵜呑みにできない。